早朝、獨協大学に集合したゼミ生たちは、チャーターしたバスで、
静岡県御殿場市に向かいました。
今回、最初のアクティビティーは、「森林再生プログラム」。御殿場市で活動するNPO法人「土に還る木・森づくりの会」の全面的な協力・指導を受けながら、かつて建設残土置き場として、小高い山となっている場所の森林再生・植林活動を行いました。
今年、富士山はユネスコにより「世界文化遺産」に登録されましたが、もともとは「自然遺産」での登録をめざしていました。しかし、登山者によるゴミやし尿の問題、そして、観光施設開発などが問題視され、「自然遺産」での登録を断念した経緯は有名です。
今回の活動場所は、国立公園エリアではありませんが、かつて、残土が積み上げられていたところでした。2000年にNPO法人として設立された「土に還る木・森づくりの会」では、木工品の加工販売などともに、こうした森林再生に取り組んできました。2008年からは、市内にウィスキーなどの蒸留所を構える「キリン・ディスティラリー」とともに、「キリン富士山麓水源の森づくり活動」にも参画しています。
ゼミ生たちは、3班に分かれ、
植林した木の添え木・くい打ち、土留め、木材チップづくりを行いました。
植林した木の添え木・くい打ちは、土地の栄養分が少ないため、なかなか成長が遅いということで、富士山特有の強風や、雨から守る必要があるとのことでした。女子学生を中心に、間伐された太い木の杭をハンマーで打ち込んでいました。
土留め作業では、土砂の流出を防ぐため、山の周囲を丸太などで固めます。体育会系を自称する学生たちを中心に、力強くハンマーやつるはしを使っていました。
木材チップ作りでは、森で出た間伐材や枝葉などを細かく裁断する作業を行いました。
こうして、それぞれの活動が一段落すると、10本ほどの木の植林を行うとともに、「土に還る木・森づくりの会」がわざわざこの日のために用意してくださった看板に参加した学生一人ひとりがサインしました(ちなみに、同会メンバーの一人は、獨協大学のOBです)。
この瞬間、「獨協大学の森」の歴史がスタートしました。植林活動は長い期間がかかります。今後も、定期的に活動に参加していく予定です。
[写真:獨協大学の森づくりに取り組むゼミ生たち]
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