留学開始時にやる事

試験にパスしたら、早速留学のための現地での諸手続きを始めよう。留学先大学の正規の学生となるにはImmatrikulation(学籍登録- Einschreibungと言うこともある)の手続きが必要だ。
ドイツでは「自分のことは自分で責任を持って行う」という厳しいがある。日本の大学のように、手続きに来なかったからといって電話などで連絡してくれるようなケアは一切ないと考えること。どんな手続きでも期日に遅れてたらまず救い道はない。「知らなかった」では済まされないことをドイツではイヤと言うほど思い知らされると思うが、そうならないためにも、自分が今何をやらなければいけないか、或いはどんなことができるのかを常にアンテナを張って情報収集に努めよう。どんな手順でImmatrikulationに至るかを一般的な流れで説明しよう。

ここで紹介する内容は、過去の留学経験者からの情報や、ドイツの複数の大学のパンフレット/ホームページの情報などをまとめて掲載している。大学や地域によって事情が異なったり、情報が古くなっている場合があるのであくまでも参考程度に留め、実際には現地で確認すること。
このページの下に留学生から寄せられた詳しい情報も掲載してある。併せて参照されたい。

住まいを見つける

これはDSHを受ける以前に、ドイツに着いたらまず最初にやらなければならない。事前に寮など住まいが決まっていれば問題ないが、ドイツの大学の寮に入るには半年程度待つ場合が多く、住まいが決まらないままドイツへ出発するケースも多い。まずはユースホステルなどに1週間ほど滞在し、その間に住まいを見つける。

理想的なのは、学期が始まる前の夏休みなどにその大学で行われているドイツ語コースに参加すること。そうしたドイツ語コースは宿泊がセットになっているので、コース期間中(4週間前後のものが多い)にゆっくりと住居探しができる。

住居探しにあたっては、最初に大学のStudentenwerkへ行ってみよう。ここは寮などを取り扱っている部署で、寮のほかに民間の部屋も紹介している。その他、大学の互助機関のAStA/UStAでも部屋を紹介している。地方紙でも週に何回か空き部屋の広告が載る。新聞は売り出し直後に買い、よさそうなものがあったらすぐに連絡を取り、実際に部屋を見せてもらうこと。入れ替わりの多い時期(9月と3月)にできるだけ早めに現地に行って部屋捜しを始めよう。

家賃を比較する場合はKaltmiete(賃料のみ)か、Warmmiete(水道光熱費や管理費込み)かを確認すること。不動産屋(Makler)に物件の仲介を頼むこともできるが、家賃の3ヵ月分程度を仲介料として取られる。

大学のホームページで寮の申し込みができる場合は、日本にいるうちにできるだけ早く申請手続きをしておこう。民間の部屋を日本からインターネットで探すことも可能。リンク集のページにDAADが紹介している住居探しのサイトをリンクしている。

AAA(Akademisches AuslandsAmt)/International Officeへ出向く

日本にいる時から、書類を請求したり、願書を送付したりとコンタクトのあった大学のAkademisches Auslandsamtは、実際の留学が始まってからもいつでも強い味方だ。ここは留学生に関する殆どの事がらを担当していて、留学生の勉学や生活などあらゆる相談の入口として対応してくれる。ただし、どこの担当デスクでも"Sprechstunde"という相談できる曜日と時間帯が指定されている。この時間以外は原則として受け付けてもらえないので、"Sprechstunde"を確かめてから出向こう。
留学開始時にはまずAAAで、Immatrikulation(学籍登録)をするための手順を聞き、必要な書類を受け取る。
AAAでは学期の初めに、留学生のための様々なオリエンテーションや催しを行っている。オリエンテーションでは留学を始めるにあたっての学生生活で必要なことや大切なことを教えてもらえるので、必ず参加するようにしよう。また、歓迎パーティーやエクスカージョンなどを行っている大学もある。他の留学生やドイツ人学生と知り合ういいチャンスとなる。これらの日程はすでに決まっているはずなので、書類を受け取りに行った時にオリエンテーションなどの日程を確かめておこう。

住民登録をする

住居が決まったら原則1週間以内に、居住する市役所の住民登録課(Einwohnermeldeamt/Bürgerbüro)で住民登録を済ませよう(要予約、要パスポート)。住民登録をして発行してもらう証明書はこの後で銀行口座を開いたり、滞在許可申請をする際に必要となる。なお、引越しや帰国の際は退去届をすることを忘れないように。

銀行で口座を開き、医療保険料を払い込む

Immatrikulationの際に医療保険(Krankenversicherung)の払込証明が必要となる場合がある。 この医療保険料払い込みや、学期納入金(Sozialgebüren/Semesterbeitrag)の納入のために銀行口座を開いておこう。口座開設に必要なものは
・パスポート
・住民登録の際に発行してもらった証明書(Anmeldebestätigung des Einwohnermeldeamtes)

その他にZulassungsbescheidやMietvertragなども用意しておくといい。口座開設には予約が必要な場合がある。

医療保険への加入は14学期生を超えていない30歳未満の学生に義務付けられている。一番ポピュラーな保険はAOK(Allgemeine Ortskrankenkasse)のもので、どこで加入できるかはAAAで分かる。学期の始めには学内にAOKのブースが出ていることも多い。申請の際に必要なものは
・パスポート
・Zulassungsbescheid


日本で既に留学保険などに加入してきた場合は、その証書をAAAに見せて有効かどうかを確かめよう。有効であれば現地で新たに保険に加入する必要はないが、「何を準備するか」で述べてあるように、渡航前にこうした留学保険が留学先の大学で有効と認められるかどうかは、あらかじめ確かめておいた方がいい。

滞在許可申請をする

住民登録、保険の加入を済ませたら、市の外国人局(Ausländeramt)で滞在許可申請(Aufenthaltserlaubnis)の手続きをする。「渡航の準備」で述べた滞在許可申請のための書類を持参するのを忘れずに。外国人局は予約制になっているので、事前にアポイントを取っておこう。申請に際しては通常以下のものが必要となる。
・パスポート
・住民登録の際に発行してもらった証明書(Anmeldebestätigung)
・Zulassungsbescheid
・パスポート用写真3枚
・保険加入を証明するもの
・財政能力証明書(離日前にドイツ大使館でもらえる)
・登録手数料(2008年6月現在:1年の滞在は50ユーロ/2年の滞在は60ユーロ)

AAAで学籍登録を行う

Immatrikulationの手続きは定められた期間内にAAAで行う。Immatrikulationができる期間は"Zulassungsbescheid"か、同封された手紙に書かれているはず。学籍登録に必要な書類には一般的に以下のようなものがあげられるが、不備のないように事前に確かめておくこと。
・パスポート
・Zulassungsbescheid
・住民登録証明書(Anmeldebestätigung des Einwohnermeldeamtes)
・学生証添付用の証明写真
・学籍登録用申請書(事前にもらっとく)
・学期納入金の払い込み証明
・保険加入を証明するもの

この学籍登録の有効期間は1セメスターのみなので、次学期も留学を継続する場合は更新手続き(Rückmeldung)が必要になる。

授業の登録手続きを行う

実験などを行う授業やSeminar系の小人数で行う授業では受講人数制限を行っていることがある。出たい授業を早めに決めて、どのように登録(Einschreibung)すればいいかを調べ、できるだけ早く登録手続きを行おう。こうした情報収集はImmatrikulation前からやっておこう。
受講したい科目があれば、事前登録の要否にかかわらず最初の授業には必ず出席すること。

その他に

損害賠償保険(Haftpflichtversicherung)に入るようにしよう
損害賠償保険への加入は義務ではないが、不注意で器物を破損したり、自転車に乗って誰かに怪我を負わせたり等で高額の賠償請求をされることもある。日本で損害賠償などを含む留学保険に入っていない場合はドイツで加入しておくことが望ましい。

携帯電話の購入
留学中は諸手続きや様々な場面でスムーズな連絡の手段が求められる。日本から持参した携帯でドイツ国内の相手と通話すると、非常に高い通話料金がかかることが多いので、現地で携帯電話を購入する方が望ましい。購入に関しては「留学生からのアドバイス」を参照。

留学生からのアドバイス

学生から寄せられた最新情報をこちらに掲載します。
留学開始時にやること〜デュースブルク=エッセン大学に留学中(WS07/08〜SS08)の学生より〜


これまで、留学開始までの流れをできるだけ詳細に追って来た。全てがここに書いてあるように運ぶというわけではないだろうが、ここまでのプロセスは誰もが通ること。
これから先は君たちひとりひとりが全く違った状況や場面に出くわし、それを1つずつクリアして行かなければならない。思ったほど意思疎通がうまくいかなかったり、授業の内容がわからないなどの言葉の壁や、ドイツのサービス対応の悪さのせいでカルチャーショックに陥ることもあるかも知れない。そうしたハードルを乗り越える毎に、君は間違いなくドイツの社会に適応して行き、人間としても確実に大きくなっているという自負を糧に、これから始まる留学生活をあまり気張らずに、自由に楽しんでもらいたい。
実際に留学した先輩達の体験記はそうした意味でいろいろと参考になると思う。ドイツに留学した先輩は大勢いるが、ひとりひとりがまったく違った、「自分色の」留学体験をしている。この体験記のコーナーに次は君自身の、まだ誰も経験したことのない素晴らしい体験を寄せくれるのを待っている。

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