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失語症の方のリハビリエクササイズを作る上で最も重要なのは日本語などの自然言語の辞書に匹敵する 画像辞書をつくることです。多くの方が画像をインターネット上で公開していますが、名詞が多く、 動詞、形容詞は非常に少ないのが現状です。また、名詞も、カラー画像が多く、たとえば、 「黄色い靴」を表現する時、赤い靴の画像は不適切となります。画像は、使い手にとってわかりやすいような 情報を含んでいなければなりませんが、特殊すぎると、自然言語の単語のような汎用性がなくなります。

パデュー大学の畑佐一味さんとそのチームが外国語教育の教材作りのために作った画像は、動詞、形容詞を多く含んでいます。 ここで公開されており、これは素晴らしい貢献だと思います。いくつか改善点を考えてみますと、先ずアニメーションGIF を使用すると動詞も形容詞も表現しやすくなるという点です。「泳ぐ」のエクササイズを、市販されている アニメーションGIFでつくったものと静止画像1静止画像2で使ったエクササイズを比べてみてください。「泳ぐ」はあまり差がないかもしれませんが、 「太る」とか「花が咲く」などはアニメーションGIFの方がわかりやすいと思います。また、詳しすぎる画像は 汎用性がなくなるので、できるだけ シンプルにしたいものです。自分ではどうすべきかアイデアはありませんが。3つめとして、いくつかの 画像が動詞ではなく動詞句(「新聞を読む」、「手紙を書く」)になっている点です。「読む」「書く」だけを表す 画像というのは大変難しく、私もどうしていいか分かりません。

1つの思いつきは、表意/象形文字を利用したらということです。失語症の方はしばしばひらがなより特定の意味と結びついた 漢字の方が理解しやすいそうです。日本で使われている漢字よりもっと表意/象形的なものにトンパ(東巴)文字があります。 日本ではこのところブームのようで、いろいろなサイト(たとえば「超漢字トンパサイト」「トンパ」など)が見つかりました。「トンパ」ではトンパ文字の 画像をフリーで一定の条件の下にダウンロードできます。画像一覧は以下の通りです。

* 人・身体 tm01.gif
* 動作1 tm02.gif
* 動作2 tm03.gif
* 季節・ダイアリー tm04.gif
* 恋愛・接待 tm05.gif
* 数え字 tm06.gif
* 生活・占い tm07.gif
* 自然・天候tm08.gif
* 形容詞 tm09.gif

それぞれの画像はかなりシンプルで、必ずしも「分かる!」というものではありませんが、アニメーションGIFを使ったり、色を 加えたり(トンパ文字は色を変えて異なる単語を表すそうです)すれば、十分使えそうです。

08年4月にはこのサイトをmoodleに移植する予定です。そこでワークショップを開き、重要単語に対応する 画像を作る共同作業をしたいと思います。ご興味があれば是非ご参加下さい。
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