活動

ゼミ活動


〜2011年度「ピーターパン・プロジェクト」〜
ディズニーの映画化作品としても有名なJ.M.バリーの『ピーターとウェンディ』(Peter and Wendy, 1911)を春学期は原書で読み、秋学期からは作家論・メディア・文学論・歴史と時代背景・心理学・ジェンダーの6つのグループに分かれ、それぞれの形でゼミ論を作成し一つの冊子にする――これが一年間かけて行うピーターパン・プロジェクトです。特に『ピーターとウェンディ』に関してはディズニーだけでなく様々なミュージカルや映画などが行われ、且つ作家・作品共に研究がなされていること、そしてイギリス文学を代表する児童文学であることからどのグループも非常に興味深い展開を見せています。  春学期の授業の段階からそれぞれのプレゼンテーションが他分野に渡っていた(蓬田さんの「ピーターパン=半獣神パン!?」や石原くん・齋藤くんの「ボーイスカウト」面白かったですね)こともあり、後期のグループワークではより深くピーター・パンを研究出来るのではないかなと思います。みんなで頑張っていきましょう!


〜2010年度「イギリスの現代小説を原書で読む」〜
カズオ・イシグロの『ネバー・レット・ミー・ゴー』(Never Let Me Go, 2005)を読みました。特にこの『ネバー・レット・ミー・ゴー』は優秀な介護人であるキャシーの語りをメインに、キャシーやその友人のルース、トミーなどと過ごした施設、ヘールシャムでの記憶を振り返ってゆくストーリーです。来年辺りにキーラ・ナイトレイをルース役に迎えて映画化されるので映画好きな人はその予告トレイラーを見た人も多いのではないでしょうか?  本物と偽物、生れしものと作られたもの、ヒトとヒトざるもの。特にこの作品の中では命について特に論じられている気がします。ジェンダーに関しても触れて読んでいきたい作品ではありますが、特にその命について、ヒトであることとヒトでないこと、ヒトでないけれどヒトであること、そんな考えるのも途方も無い、ある意味で文学ゼミらしいこの問いを皆で論じています。


〜2009年度「イギリスの現代小説を原書で読む」〜
ニック・ホーンビーの『スラム』(Slam, 2007)を予定しています。ホーンビーは現代イギリスを代表する作家の一人で、その語り口の面白さには定評があります。ホーンビーの『アバウト・ア・ボーイ』は映画にもなったので、観たことがある人は多いかもしれません。  ホーンビーの他の多くの作品と同じように、『スラム』も男の子が主人公の話です。男の子は15歳のスケボー少年。大学に行ってデザインの勉強をしようと夢見ていますが、人生にあるハプニングが起きて、進路変更を迫られることになります。そのハプニングじたい思いがけないものですが、その後の展開も、たぶん日本ではそうは語られないだろうと思わせるもの。ぜひ日本とのちがいを考えながら読みたい、素敵なビルドゥングスロマン(教養小説)です。


〜2008年度「現代イギリス社会の変容」〜
春学期は短編作品ふたつを精読しました。一編はグレアム・スウィフトの「ガボー」(“Gabor”)で、もう一編はモイ・マクローリの「ナンシーと最後の猿」 (“Nancy and the Last Ever Monkey”)。どちらも現在活躍中のイギリスの作家で、二編の作品に共通しているのは、第二次大戦後まもなくのイギリスが舞台になっていることです。一方ではガボーという名前のハンガリーの難民の少年が、そしてもう一方ではアフリカのサルが、イギリスの人々の日常に突如入ってきます。よそ者が入ってくることで家族関係がどう変わっていくか、そしてその変化が戦後復興のなかにどう位置づけられているかがポイントでした。やり方は、毎回数ページずつを3、4人の担当グループで発表するという方法を取りました。批評用語も覚えて、文学作品の論じ方を勉強しました。  秋学期はイギリスの70年代から80年代を中心に、社会と文学の関連についてさらに考えていきます。一言でまとめれば、フェミニズムなどの反体制文化が花開いた後、サッチャー政権による反動がやってきたのがこの時代。まずは研究書でこの時代に何が起きたのかを学び、それから作家が時代にどのように応答したのかを見ていきましょう。


〜2007年度「モダニズム文学の現在」〜
春学期はヴァージニア・ウルフの『ダロウェイ夫人』(Mrs. Dalloway, 1925)を読みました。毎回20ページずつ読み進め、二人ずつ担当者を決めて、担当範囲のあらすじと解釈を発表しました。またサブゼミの時間には、毎回数ページだけ選び、わからないところを持ち寄って精読しました。(主役級のクラリッサやセプティマスも個性的で面白かったのですが、サブキャラクターの魅力を発見することも度々ありました。愛しているの一言が言えないリチャードや、セプティマスを支えようとして力つきるレツィアなど)。  秋学期はマイケル・カニンガムの『めぐりあう時間たち』(The Hours, 1998)を読みました。カニンガムはウルフが20世紀初頭のロンドンを舞台にして描いたことを、20世紀後半のニューヨークに翻案して小説を書いています。そこでウルフとカニンガムの違いや、カニンガムがウルフのクラリッサに似せて作った3人の「ミセス」たちに注目が集まりました。やりかたは春学期とほぼ同じでしたが、慣れてきたので発表の時間を長く取りました。


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