留学には「短期留学」と「長期留学」の2種類があります。
短期留学では、夏休み中約1ヶ月間、獨協大学と交換協定を結んでいる大学の語学研修コースなどへ通います。
長期留学には「交換留学」と、自ら勉強したい大学をみつけてくる「認定留学」の2種類があります。
留学先の大学で修得した単位は、獨協大学の単位として認められます。(交換留学を希望する場合は大学内で選抜試験があります)
そのほかに大学を休学して独自の留学やワーキングホリデーを体験する人たちもいます。

海外留学体験談

アラバマ大学(アメリカ/長期交換留学)告かおり

告かおり(2011年英語学科卒業)

留学場所
  Arabama University(アメリカ)
留学期間
  2009年8月~2010年5月
留学形式
  長期交換留学

<大学や町の様子>
アラバマ大学はタスカルーサという町にある、大学で成り立っているような町です。普段はのどかで静かな町ですが、フットボール試合当日には人口の約2倍の人達であふれかえり、チームカラーの赤色の洋服を着て応援します。アラバマ州は黒人人権運動で重要な位置にあった州ですから、今でも他の州に比べると黒人の割合は多い方かもしれません。南部にはSothern Hospitalityというものがあるそうで、とても親切で温かい人ばかりです。

<授業>
留学生は基本的にArts & Scienceという学部に所属しますが、他の学部に興味がある場合は移動することも可能です。私の場合、到着後すぐに教育学部のアドバイザーと面談し、2学期8科目のうち5科目は教育学科の授業、うち2科目(言語学系)はArt & Scienceですが、Englishの教免を取りたい生徒の選択必修に値する科目を履修したので7科目はあちらの教職に関連する授業となりました。私は獨協大学で言語コースに所属しているので、言語学の2科目についてはほぼ既習事項でしたが、南部のアクセントなどにも触れる機会があり大変興味深い授業でした。特に私が履修した授業の特徴としてあげられるのは、少人数指導とアラバマ学習指導要領を使った授業、そしてEbonicsについての学習が多かったということです。それでは、少しずつですが私の履修した授業について紹介したいと思います。

BEP305 Educational Psychology 教職心理学が教職科目として獨協にもありますが、全く違うアプローチで大変興味深かったです。特にモラルなどのテーマでは、日本にはない宗教による考え方などにも触れることができました。 BER345 Educational Statistics 教師に必要な統計学です。最初は平均値などからスタートしますが、最終的にはT検定などにも電卓を使って挑戦します。計算は万国共通なので、興味があればついていくことができる授業です。 BER450 Assessment of Classroom Learning どのように生徒を評価するか、どのようなテストを作るかなどを学ぶ授業です。アラバマ学習指導要領に従い、指導案・テストなどを作成しました。他の国の学習指導要領や教材に興味がある人にお勧めします。 CSE469/569 Pedagogical Grammar 文法をどう教えるかという授業ですが、教師側としてはもちろん、英語学習者としても楽しめる内容でした。模擬授業もあり、初めて英語だけで授業をしました。この科目は覚える授業ではなく考える授業でとても楽しかったです。またグループワークがとても多く、ここで多くの友人を作ることができました。 CSE470/570 Teaching Writing Pedagogical Grammarにいる生徒の半分はこの授業も履修していたので、とても学習しやすい環境でした。7種類のライティングをし、どのように生徒に作文を教えるかという内容でしたが、同時に自分たちの作文力をどのように伸ばすかも話し合いました。 EN120 English Composition for Non Native Speaker 唯一の教育学科と関連していないArts & Science科目です。レポートの書き方や文献の探し方に慣れていない人にはお勧めします。ですが、3年生・4年生には物足りないと思います。授業名の通り、留学生しかいない授業ですので、友達作りや、リラックスがてらこの授業をとるのには適していると思います。私が履修した授業では一番進度がゆっくりでした。 EN320 Intro to Linguistic 教授が日本語を学習している人だったので、日本語や他のアジア言語を例にとって説明してくれ大変わかりやすかったです。テストは持込み不可でしたが、獨協大学で学習したことに新しくプラスしていけばテストも十分対応できました。獨協大学で学んだことを特に集約できる場がこの授業でした。 EN321 Linguistic Approaches of English Grammar 320の応用にあたる授業で、より地域の方言やEbonicsが取り上げられました。私は321を先に取ってしまったので、320→321の順で履修すれば良かったと思いましたが、とても内容が濃い授業でした。

授業は履修科目によりますが、正直辛いと思います。休めばそれだけついていくのが大変になります。ですが友人を作り協力することで、乗り越えられると思います。私は勉強したいことが決まっていたので、かなり専門分野に偏った履修となっていますが、獨協大学にはない科目もアラバマ大学にはたくさんあります。特に専門分野・ゼミが決まっていない人は様々な分野の授業をとってみると視野が広がっていいと思います。 genimage <生活・寮について>br> アラバマ大学内には様々な寮があります。私たちは渡米する前にどの寮に入るかの希望を出すことができますが、留学生のほぼ全員はRose Towersという寮で生活することになります。13階建てで、部屋はダブルルーム1つの2人部屋、ダブル・シングルがある3人部屋、があります。私はELIという語学学校の(短期間滞在の)学生とルームシェアをしたので、相手は入れ替わりが激しかったです。国も、中国・台湾・ボリビア・日本と、4カ国の方がルームメイトでした。日本人は空気を読むというか、気を使うことに長けていますし、暗黙の了解のようなものがあるような気がしますが、他の国の方にはそれが通用しないことが多いです。言語の壁・文化の壁は一緒に生活しているとかなりあるので、言わなくてはいけないことははっきりと言う必要があります。建物自体は、古いですが、とても住みやすいです。各階にRAというリーダーがいて、留学生のために様々なイベントを催してくれました。  大学に到着後、地域のボランティアの方が希望者にhost familyをつけてくれました。そのため、Thanksgiving dayのようなイベントでは食事に招待してくださり、アメリカの文化体験をすることができました。また、Bible studyが毎週あり、宗教に触れることもできました。  私はサークルには所属しませんでしたが、春学期はJapanese Conversation Cafe for 100 Level Studentsというものを作り、週1回私の部屋で日本語を学習している人に日本語を教えたり、近隣のInternational SchoolでJapan Clubの顧問をしたりと、自分が興味のある教育に関連することの中ででできることをして、授業以外の時間を楽しみました。

<留学を終えて・アドバイス>
アメリカ生活初日、私はカビの生えたハム&チーズマフィンをホテルで食べてしまいました。「カビ」を英語で何というかも分からず、何もできない悔しい思いをしました。紅茶やコーヒーもストレートがいいのになかなか通じず、何度か砂糖水のように甘いものを出されました。それらを考えると、アカデミックな英語力以上に、今は自分が生きていく上で必要な英語力がついたと思います。帰国して考えるのは…自分、よく頑張ったとほめてあげたい気持ち半分、もっと頑張れたと思う気持ち半分、なのが正直なところです。もっと勉強を頑張れたと思うし、もっと友達を作れたと思うし、もっと遊べた気がします。その一方で、やりきった思いもいっぱいでうまく表現することができませんが…良い意味で複雑な気持ちです。留学生活を「一言で表現することができない」、これが私の答えだと思っています。様々な文化・伝統・宗教・言語・人・学問に出会い楽しみ考えさせられたと同時に、自分が日本人であることを改めて考えさせられ、誇りに思いました。  留学に行きたいと思っている人は、ぜひTOEFLを受けて出願して下さい!準備もお金も大変ですし、行った後もたくさんの悩みがあると思いますが、自分の努力で、今まで生きてきた中で最も充実できる、そして成長できる留学生活が送れると思います。留学に行けば英語力があがると思っている人がいたら、それは考えを少し改めた方がいいと思います。行く時点でできる限りの事はして英語力・学術力を高くしておいた方がいいです。私は日本人の友人の「日本人だけでいても英語を話そう」という提案と、彼女のmotivationの高さに何度も感化され、頑張ることができました。  そして獨協大学や留学に興味があるみなさん、あなたの夢が実現できる大学、それが獨協大学です。古い歴史がある大学ですから、様々な学校との協定があります。授業も大変よく、留学で何度も獨協大学で学んだことに助けられました。興味がある人はぜひ調べてみてください。

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