教育の現場で活躍する卒業生

遊佐数馬(2012年年英語学科卒業)

遊佐数馬(2012年年英語学科卒業)

<1.「慣れる」ための1週目>
私は5月のGW明けから3週間、宮城県にある母校に教育実習に行ってきました。
震災の影響で今年は受け入れていただけないかと思いましたが、校長先生のご配慮で予定通り実習が出来たことは感謝してもしきれないと思っています。
1週目は授業見学がほとんどで、指導教諭の先生からはまず授業全体のおおまかな流れを掴む事に注意するよう言われました。
大学では何回か模擬授業をしましたが、その多くは45分の授業の一部だけを扱う事が多く、実際実習校で授業を担当するようになってからも45分の中での時間配分だったりできるだけ多くの種類の活動を取り入れる事だったり、授業が自然に流れるようにデザインする事に大変苦労しました。 (中略) 1週目は合計3コマ、授業を担当しました。
<2.「知る」ための2週目>
2週目は先生が担当されている4クラスのうち、3クラスの授業を任せて頂きました。
英語Ⅱが1クラス、ライティングが2クラスだったのですが、どのクラスも平均30人ほど在籍しており、実力テスト等でクラス分けをしているため、指導する材料はどのクラスも一緒でしたが、進度、教える深さ、演習量など、どのように教えるか、何を目的にして教えるかということはクラスごとに変えざるを得ませんでした。
一番生徒の力を伸ばせる授業は、「生徒の力+1」、つまり生徒のレベルより低すぎてもいけないし高すぎてもいけない、そんな授業だと思っています。 (中略) 時には生徒に直接的に聞いてみたり、発問に対する解答から感じてみたり、2週目はそのようにして生徒自身について知ることに重点を置いて授業をしました。
<3.「与える」ための3週目>
3週目も同じく3クラスを担当しました。 (中略) 1・2週目の時点ではプリントを与えても正答が与えられるまで白紙の生徒も居ましたが、1問でも多く自分の力で回答してほしい、そういう思い・狙いを込めてプリントを作って与えたところ、半分埋めてぼーっとしていた生徒も頑張って全部埋めてくれ、白紙だった生徒も半分近く空欄を埋めてくれました。
「何をするか」を生徒に指示するのは簡単です。しかし無責任に指示するだけではなく、「どのようにするか」を指示することが大事だと感じましたし、生徒自身もそのような指示を必要としている、そのように感じた3週目でした。
<4.教育実習を終えて(実習前と後で大きく変わった事)>
実習前と後で最も大きく変わった事は、教室内の主役は誰か、ということです。
実習前、大学で何を教えるか、どうやって教えるかを学ぶと思います。
なので教師が教室内の主役と思いがちです。
しかしながらどれだけ良い教材であっても、どれだけ効果が期待できる指導法でも、それが生徒に合っていなければ効果はありません。
つまり教室内の主役は生徒です。それを強く感じた3週間の実習でした。

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