テーマ:コトバづかい研究

教科書:下川 浩著『どうしてそんなにダマされる? ウソとコトバの魔術』(国際語学社)
        同   『コトバの力 生きたコトバづかい改訂新版』(同上)
 どちらも「35周年記念館」内書店で買えます。

「この部屋は風通しがいい」と言ったら、日本で蒸し暑い季節には共感をよぶでしょうが、ドイツではその発言の意図が理解されないでしょうし、ドイツ語の適当な表現を見つけることも困難でしょう。

  ドイツ語と日本語のしくみは全く違うので、ドイツ語らしい表現を日本語らしい表現に、あるいは逆に日本語らしい表現をドイツ語らしい表現に訳すには、この両方の言語のしくみをよく知っていなければなりません。そのうえ、ドイツと日本の習俗・文化もかなり異なっているので、同じような場面での言語行動が違ってきます。環境が違えば、生活・行動のしかたも違います。生活・行動のしかたの違いは、ものの見かた・考えかたに影響し、そのような違いがコトバづかいの違いとなって、固定します。

Ich liebe dich と毎日繰り返して、夫婦の愛を確かめ合わなくてはいられないドイツ人と、夫婦になるまでは「愛してる」なんて言うくせに、なったあとは、浮気をしているんではないかと疑われでもしなければ、そんなコトバを口にするのが恥ずかしいと思う日本人のコトバづかいの違いは、ものの見かた・考えかたや生活・行動のしかたの違いを映し出しているのです。

  このゼミでは、ドイツ語・日本語のしくみを復習し、両方の言語の言語習慣の違いとそれぞれの言語を使う人々の考え方の違いに迫り、「生きたコトバづかい」を学ぶとともに、現代の伝え合いに欠かせない、ワープロ・表計算・プレゼンテーションなどのコンピュータ・ソフトの使い方を学びます。活発な伝え合いがおこなわれるゼミになるよう、ご協力ください。

選考方法定員超過の場合には、「志望理由」を400−600字で書いて、選考日の前日までに、ゼミのホームページのメールボックスから、Eメールで送ってもらいます。結果は選考日の指定の時間に知らせます。