犬井ゼミナール 春合宿2011 in 小笠原 本文へジャンプ
活動報告

 2011年3月7日から12日までの6日間犬井ゼミナールの春合宿が行われました。合宿の舞台は、東京都特別区から南南東に984KMの太平洋上に浮かぶ小笠原諸島の父島です。父島は海底火山の噴火によって形成された海洋島で、これまで大陸と陸続きになったことがありません。そのため島独自の進化を遂げた固有の動植物が多く生息していることから東洋のガラパゴスともよばれており、環境省がすすめるエコツーリズム推進モデル地域(全国で13地域)にも指定されているエコツーリズムの先進地域でもあります。
 参加したゼミ生たちはこれまで1年間、犬井教授から世界各地のエコツーリズムによる地域振興の取り組みについて学んできました。今回の合宿では、エコツアーを実体験することで、自然環境の大切さや素晴らしさを実感するとともに、小笠原におけるエコツーリズムの現状や課題について現地ツアーガイドや役場等への聞き取り調査を実施し、その結果を各々レポートにまとめました。参加した新3年生の諸君には初めての合宿と成りましたが、各々かけがえのない想い出や友人との絆を一層強いものにできたようです。宿を提供して頂いた父島ペンションのみなさんや、お世話になったガイドの方々に心より感謝申し上げます。
 

3月7日a.m.10:00気温2℃(東京竹芝桟橋を出港。小雪が舞い、海は少し荒れ模様です。)
   
 東京湾の風景@ レインボーブリッジ        東京湾の風景A コンテナ船とガントリークレーン

  
 うねる海原、揺れる船内。ただ眠るのみ       到着まで、あと30分。みんなも元気になりした。
 到着まで、あと22時間。

8日 p.m.2:00 父島滞在1日目 地域調査@
      
   御世話になった「父島ペンション」、ご飯がとってもおいしくて、親切な常連さんがいました。

 
 「小笠原ビジターセンター」にて、小笠原諸島の成り立ちや自然環境について学習しました。 

    
実物大のザトウクジラの母子               碁盤の足のような実をつける「ゴバンノアシ」


8日p.m.6:50  ナイトツアーへ出発
 
マルベリーの吉井さんガイドで天然記念物”オガサワラオオコウモリ”を観察。花の蜜や果物を食べる。
食害による農家への補償と観光産業との兼ね合いが今後の課題。
 
オガサワラコオモり
(小笠原ビジターセンタ―資料)
 
ライトアップされた“国立天文台VERA(天文広域精測望遠鏡)電波望遠鏡”前で記念撮影。この電波望遠鏡は日本に4基設置されており、4基が連動することで直径2300kmの超大型望遠鏡と同じ能力を発揮するという。
 
天然記念物”ムラサキオカヤドカリ”名前が示すように海岸付近の森林の中で生息している。マウスのポインターをあてると拡大します。
                   

9日a.m.9:30 父島滞在2日目  ホエールウォッチング&無人島ツアーに出発
  
今年もお世話になったCoral Seaさんのグラスボート   船に乗り込みいよいよ海に出発です。

  
ザトウクジラのブロー(噴気)              ザトウクジラの母子、現在子育て中

 
尾びれをあげて潜降するフルークアップダイブ         海上に漂流物を発見。
尾びれの模様は個体識別の手がかりに。
      ☆左右の写真にマウスのポンターを合わせてみよう。

 
少し寒いけど、気合いを入れて泳ぎます。        海の中には綺麗な魚がいっぱいです。

  
ネイチャーガイドのクルミさんによる南島について   小型船に乗り換えて南島を目指します。
のレクチャー。

  
南島は沈水カルストの島、現在も浸食が続き三段       南島の名所“扇池” 
階のドリーネ(凹地)やラピエ(石灰岩柱)がみられる。    ポインターを合わせてね↑↓。

 
ネイチャーガイドのノブさんと。            絶滅種”スベヒロカタマイマイ”小笠原には日本全体
                               の8分の1にあたる100種のカタツムリが生息。

 
サンゴの化石もあちらこちらに             第二次大戦中に沈没した貨物船”濱江丸”。
サンゴで出来ていることがよくわかります。   

10日a.m.9:30 父島滞在3日目 亜熱帯地域の自然観察&地域調査A
 
熟し始めたマニラヤシの実。             パパイヤ、幹に実がなる幹生果は熱帯果樹に多い。

 
島内でよく見かける“トクサベラの花”。        巨大なアスパラガスのようにみえるのは“リュウゼ                               ツラン(サイザルアサ)”の花芽
  
亜熱帯の植物の特徴を観察・記録するゼミ生    突如、森の中に現れた“森の喫茶店”
                               山頂付近から眺望が綺麗です。

 
フロリダからきた外来生物グリーンアノール。     天然記念物オガサワラトカゲかと思いきや、茶色オガサシジミなどの生態を脅かしている。        に体色変化したグリーンアノール。

            
   グリーンアノールを捕獲する罠。            グリーンアノールを捕獲する女。

  
亜熱帯農業センターでは、島の新しい農産物資源となる果樹や花卉の試験栽培を行っている。

 
海ガメの人工ふ化や放流などを行っている“カメセンター”こと小笠原海洋センター(左右)。

 
島内には太平洋戦争の爪痕も。            合宿最終日のコンパの様子。皆仲良くなりました。



グリーンフラッシュ現象を見るためにウェザーステーションにのぼるも、あいにくの曇り空でした残念。
   

11日 p.m.2:00 あっという間の小笠原合宿。竹芝桟橋に向けて出港です。
 
合宿で絆が強まりました。               見送りの船が感動的です。
                               (※逆立ちしている人がいます。)


 合宿にご協力いただいた皆様本当にお世話になりました。

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