卒業生からのメッセージ

阿部 深雪(2007年度卒業)
 こんにちは。阿部深雪です。
現在茨城県北の「地域おこし協力隊」として活動中。茨城県と契約しているけれど、日々登庁しているわけでもなく、自分のベース「banya base」を拠点にあれやこれやと動いている。(https://www.instagram.com/banyabase/)
 獨協に入学したのは2002年、卒業は2007年の9月。4年時に就職ではなくもう少し勉強したいと思い、わざわざ留年して1年間イギリスのカーディフへと交換留学を利用して行ったのだった。大学へ入ってしばらくは全てが漠然としていて、何をしにここに来たのかわからずに日々漫然と過ごしていた。
転機は3年次。新任でやってきた恩師との出会いだった。大学に入って初めて私の中の「学びたい欲」が起動した。自分の無知さを思い知る体験を何度もさせてもらった。その授業やゼミを通して今まで見ていたものとは違う地平線があることを知り、欲していたものはこれだったのかと納得した。ここにたどり着くまでに既に3年、あと一年で卒業。これで学びの時間が終わってしまうなんてもったいない。そう思い、一年延長することにした。
”There is always other side, always.” 卒業して10年以上経った今でも事あるごとに頭の中で鳴り響く、ゼミで読んだ本の中の言葉。それを自分流に解釈!大学を4年で卒業し、就職して働く、という多くの人が通る国道みたいな道じゃなく、山道のようにこの先どうなっているかわからないけれど、面白そうだから行ってみようと思うような道を選んだ。
卒業してからは3つの会社で働いた。どの職場でも、そこへ行った理由と必要な出会いが見つかった。それができたのは、獨協で学んだことが自分の芯にあってブレることがなかったから。どれか一つ欠けていても今の私には繋がらない。そして今は、住まなくなった実家、つまりは空き家、に新しい役割を与え、その家のある街にかつての賑わいを蘇らせるべく動き出した。前職の在職中に活動を開始したら、「地域おこし協力隊になってその活動を加速させませんか?」、という誘いが来たのである。安定した収入とポジションを捨てて、面白そうな道へまた踏み出したところ。私は今も卒業を延長したあの頃と同じように動いている。

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