国際経済コース
国際経済社会の歴史と各地域の現状についてさまざまな視点から学び、深い教養に裏打ちされた国際人の養成を目指します。将来、国際的に活躍したいと考えている人や、広く国際的視野を身につけたいと考えている人に適したコースです。
ゼミ紹介
経済学と現代|本田 浩邦教授
分かったつもりのことも、いろんな角度から見直して、議論を深めていこう。
2008 年にリーマンショックが起こって以降、停滞を続ける世界経済について、議論されてきたことや実際に行われてきたことを研究するゼミです。テーマは、日本の雇用システムの再構築、非正規労働や賃金制度の問題などひとそれぞれです。経済学は大人の学問と言われるほど、経験を積まないとわかりにくい学問です。しかし、他のゼミ生の発表を聞くうちに、それが経験となり、経済問題を考えられるようになります。そのうえで、経済政策にはいろいろな選択肢があることを理解してください。社会保障のための消費税増税が議論されていますが、財源はそこにしかないのでしょうか。違う方法もあるとは思いませんか。そうした多様な考え方があることを知ってください。ですから、新聞報道をうのみにせず、その背後にある経済思想や経済理論にまで考えを深めることが大切です。なぜならば、私たちの「生活の文脈」ともいえるものが経済だからです。
PICK UP カリキュラム
国際経済学
国際経済学とは、国家を分析の基本単位として、複数の国家にまたがる財・サービス・資金・労働の移動・取引についての経済学的な分析を行う分野であり、本講義では、国際経済を理解するのに最低限必要となる基礎理論を考察していきます。
国際金融論
国際金融論は国際的な「カネ」の取引、すなわち経済取引の「貨幣的側面」を扱い、金融資産同士の国際的な取引、あるいは金融資産と財・サービスの交換に関わる諸問題を分析対象とする分野です。本講義では、国際収支に関する諸概念、国際通貨制度、為替相場決定理論などについて考察していきます。
アメリカ経済論
アメリカ経済の現代的な構造や機能は、1930年代の大恐慌期から第二次世界大戦後にかけて形成されました。本講義では、その過程を歴史的にフォローし、その中からどのような経済学的な考え方が生まれてきたのか、さらに、その背景をなす国際環境の変化や政治社会的な事件も考察していきます。
ヨーロッパ経済論
本講義では、戦後のヨーロッパにおける統合の深化と拡大の経緯、現在のEUの制度的な枠組みや経済政策の概要について学んだ上で、単一通貨ユーロの導入と中東欧のEU加盟によって、ヨーロッパ経済や金融市場、産業構造、企業に生じた変化について考察していきます。
東アジア・中国経済論
近年東アジアの急速な発展と域内諸国の相互依存関係の強化によって、東アジアは世界経済を牽引する存在になったと言われています。なかでも中国経済はすでに米国に次ぐ経済大国に浮上しています。本講義では、東アジア全体に目を配りつつ、中国経済を中心に考察していきます。
外国経済史
イギリス産業革命は、イギリスに固有な事例という側面を含みつつも、ある種の普遍性を有することは否定できません。なぜイギリスで史上最初に産業革命が展開したのか、さらに、具体的な展開過程を技術革新や代表的企業家の活動を中心に分析し、産業革命の社会経済的な結果としてもたらされた外国貿易の構造変化、社会生活の変化について考察していきます。