氏名 | 松本 守 |
職名 | 教授 |
専門分野 | コーポレート・ファイナンス,コーポレート・ガバナンス |
学位 | 博士(経済学) |
所属学会 | 日本ファイナンス学会,日本経済会計学会など |
mmamoruアットdokkyo.ac.jp (迷惑メール対策のため「@」を「アット」と表記しています) |
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研究者情報(researchmap) | https://researchmap.jp/read0132374 |
研究紹介
私の現在の研究テーマは,「コーポレート・ガバナンスの実証分析(Empirical Corporate Governance)」です。その中で,「どのような企業特性や企業行動(戦略)が企業パフォーマンスに影響を及ぼすのか?,異なる成長ステージにある企業や企業形態が異なる企業間においてもその因果関係は成立するのか?」というリサーチ・クエスチョンを念頭に研究活動を行っています。
テーマ1:取締役会構成に関する研究
概要:経営者の特性,取締役の特性,取締役会メンバーの組み合わせといった取締役会構成が企業パフォーマンスや取締役会の実効性に与える効果について,調査・分析を続けています。
キーワード:ダイバーシティ,専門性(Expertise),ナルシシズム(Narcissism),企業パフォーマンス,情報開示
テーマ2:公益企業(被規制企業)・第三セクターのガバナンスに関する研究
概要:鉄道事業・航空運送事業などを営む交通関連企業や電力・ガス事業を営むエネルギー関連企業といった被規制企業(regulated firms)のガバナンス構造について,調査・分析を続けています。
キーワード:経済的規制,規制緩和,被規制企業,第三セクター,DMO
テーマ3:統合報告書に関する研究
概要:統合報告書の発行がもたらす経済的効果について,調査・分析を続けています。
キーワード:非財務情報,自発的情報開示,CSR,ESG,テキストマイニング
担当授業科目名
経営財務論,経済経営数学入門,統計学入門,簿記原理,クラスセミナー(1年生),演習(2年生~4年生)
その他(活動,受賞,学会役員等)
2014年10月18日 日本交通学会賞(論文の部)受賞(後藤孝夫氏と共同受賞)
2016年10月22日 日本海運経済学会賞(論文の部)受賞(後藤孝夫氏と共同受賞)
2018年2月16日 大阪銀行協会 大銀協フォーラム 特別賞 受賞
2021年2月19日 大阪銀行協会 大銀協フォーラム 特別賞 受賞
ゼミ紹介
ゼミ名
松本ゼミナール
ゼミのテーマ:ファイナンスの実証研究
松本ゼミ公式Instagram URL:https://www.instagram.com/mmseminar_dokkyo_2020/
ゼミ概要
民間企業に就職を希望する学生さん,公務員として働くことを希望する学生さん,大学院に進学を希望する学生さん,公認会計士として働くことを希望する学生さん,漫画家として生きていくことを決めた学生さん。これらは僕が獨協大学経済学部のゼミで出会った学生さん達です。このように松本ゼミは色んな将来像を描いているゼミメンバーで構成されてはいますが,「グループごとに研究論文を書き上げる」ことを大きな目標に据えて,(『キングダム』の飛信隊のような)泥臭い研究活動を行っています。
松本ゼミは(1)企業(株式会社)を取り巻く「お金」の流れ(資金調達・投資・配当:お金を集めて,うまく使って,儲けをみんなで山分け)や(2)金融資産(株式など)の価格決定(リスクとリターンの関係)について勉強します。松本ゼミで取り扱う研究テーマには,企業の合併・買収(M&A),株式発行(IPO・SEO),ペイアウト(配当・自社株買い・株主優待),コーポレート・ガバナンス(経営者に対する規律付け:取締役会構成・経営者交代・株式所有構造・経営者報酬),情報開示(財務・非財務情報)などが含まれます。また,株価はどのような情報によって上がったり下がったりするのか?(株価を動かす源泉は何か?),株価の動きにはクセ(規則性)はあるのか?といったことも考えます(テクニカル分析も取り上げます)。
松本ゼミでは,正規のゼミ(週1回)に加えて,サブゼミ(週1回)も行われます(毎週ではありませんが,忙しい時期にはゼミ生と相談してサブゼミのスケジュールを組みます)。担当教員(僕)はそれなりに?勉強が好きな人間なので,入ゼミを考えている学生さんはそのつもりでエントリーしてください。松本ゼミは「ゼミでしっかり勉強したい」学生さんを強く希望します。松本ゼミにはこういうタイプの学生さんが集まっています(たぶん)。
推奨履修科目(松本ゼミ)
松本ゼミで勉強していくにあたって,経済学部の必修科目(経済学(ミクロ)・経済学(マクロ)・経済経営数学入門・統計学入門)の知識に加えて,「簿記・会計」についての基礎的な知識が必要になります(松本ゼミではこれらの知識を使います)。そこで,「簿記原理a,b」(経営学科の必修科目)の履修を推奨しています。松本ゼミは企業の行動を科学的に研究します(『Dr.STONE』の石神千空は次のように述べています。「分からないことにルールを探す。その地道な努力を「科学」と呼ぶ」)。
卒業論文のテーマ例
(1) 「どのようなディスクロージャー情報が株主資本コストを引き下げるのか-SAAJによるディスクロージャーランキングを利用した実証研究-」
(2)「Stand Up JAPAN-現在(いま),オーナー経営企業がアツい-」
(3)「テレビ文化へJアラート~コマーシャルから起こせ熱盛の波~」
(4)「東京でいいのか?COMPANY✕GEOGRAFY」
(5)「株主総会開催タイミングと株主総会招集通知のデザイン変更は株価の情報反映度を高めるか?-株主総会開催タイミングと株主総会招集通知のデザインに対する提言-」
(6)「株主優待廃止とお土産廃止のアナウンスメント時におけるネガティブな情報効果を和らげる効果的なディスクロージャーに関する研究」
(7)「日本企業におけるスキルマトリックス情報開示の現状把握と改善提言」
(8)「日本企業の決算説明会動画に関する実態調査-決算説明会動画開示に対する改善提言-」
他大学・企業との連携、受賞実績など:
他大学・企業との連携、受賞実績など:
松本ゼミでは,会計・ファイナンス関連の論文コンテストに参加することで,日頃の学習の成果を発信しています。以下は前任校を含む松本ゼミの実績になります。
(1)2014年12月 第6回 プロネクサス懸賞論文 佳作
(2)2016年2月 第16回 日経STOCKリーグ 入選
(3)2018年2月 第18回 日経STOCKリーグ 入選
(4)2018年2月 第18回 日経STOCKリーグ 入選
(5)2019年1月 第10回 プロネクサス懸賞論文 佳作
(6)2019年12月 第11回 プロネクサス懸賞論文 佳作
(7)2022年12月 第14回 プロネクサス懸賞論文 佳作
(8)2022年12月 第14回 プロネクサス懸賞論文 優秀賞
授業紹介
経営財務論a,b
授業紹介Youtube
授業概要
2018年のM-1グランプリで優勝した「霜降り明星」の話です(これは人気テレビ番組「アメトーーク!」で聞いた話です)。「霜降り明星」結成当初,大学生でありながら早々とピン芸人として活躍していた粗品さんに対して,周囲の芸人仲間からは,「なぜ,せいやとコンビを組んだの?」と疑問の声が上がっていたそうです。今でこそ人気芸人の粗品さんとせいやさんですが,既に賞レースで結果を残していた粗品さんに比べて,せいやさんに対する周囲の評価は高くなかったそうです。ただ,一方で粗品さんは「こいつはおもろい」とせいやさんの実力を確信していたそうで,そうした周囲の声は気にならなかったそうです。粗品さんはせいやさんのポテンシャルを見抜いていたということでしょうし,本質を見抜く目を持っていたと言ってもいいかもしれません。その後,「霜降り明星」としてコンビで経験を重ね,2018年にM-1グランプリで頂点に立ったわけですが,おそらく粗品さんは「ほら,みてみ」と思ったのではないでしょうか(僕の記憶が正しければ,似たような話を2020年M-1グランプリの覇者「マヂカルラブリー」からも聞いたように記憶しています)。
こういう話は何も芸人さんに限った話ではなく,私たちの身近なところでも起こっていることでしょう。前置きが長くなりましたが,実は株式市場でも本当は実力があるにもかかわらず周囲に注目されていない,割安な状態で放置されている企業(株式)が存在しています。「経営財務論a,b」では,その企業の本質(ファンダメンタル価値)を見抜くための目(ファイナンス理論やテクニカル分析など)について,企業や株式市場に関する数字を利用しながら説明したいと思っています。
推薦教科書,図書
三田紀房,『インベスターZ』,講談社(全21巻)
ホイチョイドラマ「恋の時価総額」(全10話)
NHKドラマ「ハゲタカ」(全6話)
関連科目
「簿記原理a,b」・「経済経営数学入門」・「統計学入門」・「経済学(ミクロ)」・「経済学(マクロ)」・「証券市場論a,b」・「金融論a,b」・「金融システム論a,b」,「会計学原理a,b」・「財務会計論a,b」・「管理会計論a,b」・「原価計算論a,b」・「社会会計論a,b」・「統計学a,b」,「計量経済学a,b」など
関連する資格・試験
公認会計士試験,日商簿記検定試験,証券アナリスト試験,ファイナンシャルプランナー試験,中小企業診断士試験など