木村徹郎(2014年度卒業)
私の社会人生活に大きな影響を与えた、獨協大学外国語学部英語学科在学中に得た学びは、知らないことや相手を理解するための探求心と、リアルに触れるための思い切った行動力である。もともと日本から離れた国々の文化に興味があった私は、グローバル社会コースを専攻し、アフリカを専門とするゼミに所属した。そこで学んだ国際関係の諸相やアフリカ諸国の歴史・現状は、書籍やインターネットなどの文面だけでは知りえないことが多く、実際にアフリカに行き、現地で直接文化に触れたいとの思いが高まっていった。
この思いを実現するため、他大学の学生と共に、アフリカのザンビア共和国の孤児院に世界地図を描くプロジェクトを立ち上げ、実行した。
この自分の知らないことに対する探求心をもとにした行動力は、社会人になった今でも、自らのキャリアを築き上げるための大きな力となっている。
株式会社アシックスのグローバル・マーチャンダイジング部に所属し、ランニングシューズの商品計画をリードしていた際、日本にいながらアメリカやヨーロッパ諸国の市場理解を深めるため、販売会社との議論を重ね、多くの市場データや過去の販売実績を分析した。しかし、それだけでは納得がいかず、自ら声を上げ、ヨーロッパや中国への出張を計画し、現地の消費者や店舗を訪ね、知識と経験を深めることに徹した。この行動と現地で得た知識によって、販売会社との信頼関係が深まり、より良好な関係を築き、ビジネスの成長に貢献することができたと考えている。
出張だけでは限界があると感じ、海外駐在の希望を会社に提出し、現在ではオセアニア地域(オーストラリア)のスポーツスタイル・カテゴリーの商品計画を担当している。現職においても、わからないことがある際には、積極的に社内担当者、クライアントに赴き、常にリアルな声に触れるよう意識して行動している。
皆さんにもぜひ在学中に探求心と行動力を身に付けて頂きたいです。オーストラリアから応援しています。