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お知らせ

教員メッセージ

野村容康 経済学科長のご挨拶

獨協大学経済学部へのご入学、おめでとうございます。
経済学科を代表して心からお祝いを申し上げます。

 これから皆さんが学ぶ経済学は、個人、企業、政府などの主体がそれぞれの目標を達成するためにどのように行動するか、それによって社会の資源がどのように利用されるかを研究するものです。もちろん、社会の資源は、通常お金によってその価値が計られるので、経済学は、それら経済主体が直面する色々な局面で、お金をどのように使ったらよいのかを考える学問でもあります。

しかし、経済学の語源が「経世済民」にあるように、そのもともとの意義は「世を治め、民を救済する」ことにあります。つまり、困っている人を助けながら、人々の生活をより豊かにして、平和で暮らしやすい社会を作るには、どうすればよいかを探究するのが経済学の本来の役割です。皆さんには、これから選択する、より専門的な領域のなかで、「経世済民」という大きな理念に照らして、社会でどのような事柄が問題になっているのか、それを解決するにはどうすればよいのか、「研究」していっていただきたいと思います。

ここで、私が「研究」という言葉にこだわるのは、大学が、新しい知見やアイディアを創造する場であるからなのです。高校までは、学校で「勉強する」と言いますが、大学はもともと「研究する」ところなのです。したがって、皆さんは学生であると同時に、研究者でもあるのです。

「研究」というのは、まだ答えのない問題を見つけて、その問題について徹底的に追究することです。私たちが現在、もし以前に比べて豊かな生活を送ることができているとすれば、それは、私たちの祖先がこれまで社会で起きた、さまざまな問題や課題を解決してくれたおかげであるからに他なりません。

 新しい発見やアイディアとか、何やら難しそうに聞こえますが、そのような大それたことなんて無理だ、とあきらめないでください。実は、大学での研究が面白いのは、そのテーマについて、かなり自由に決められるところにあります。

もちろん、私たちは経済学部生なので、ある程度「経済」というトピックに制約されるかもしれませんが、その具体的なテーマについては、たとえばブンデスリーガの地域経済効果を研究してもいいし(ドイツ語を読めないといけませんが)、オリエンタルランドの経営戦略について研究してもよいのです。

そうした研究の中に、ほんの僅かでも今まで誰も知らなかったような新しい事柄や知見が含まれていれば、大成功です。それに対して、高校での勉強は、特定の教科書に沿ってその内容を覚えるのが中心で、問題の答えも最初からほとんど決まっています。でも、大学での研究は、このように自分の「興味」や「好き」を学びにつなげることができるという点で、本来、楽しいものなのです。

ただし、研究を楽しくするには、そのための素養や技能が必要になります。野球観戦は、野球のルールを知らなくても面白いかもしれませんが、正確なルールを知れば、もっと楽しくなります。それと同じように、経済学部での研究においても、経済・経営・会計などに関する基礎的な知識の習得はもちろん、自らデータや文献を収集して論理的に分析できる力を身に付けておく必要があります。少なくとも1年生の間は、クラスセミナーや必修科目の履修を通じて、研究の基礎を固めながらも、自身の問題意識や関心がどういったテーマにあるのか、大いに考えを巡らしていただきたいと思います。

その際、知的探求心を高めるためにも、色々な分野の本をたくさん読むこと、色々な立場の人とたくさん話をすること、色々な場所に自ら足を運んでみることが大切です。これらは、みな人としての経験値を高めることにつながりますが、特に、他人との対話という点では、クラス・ゼミ・サークル活動などを通じて、是非とも本音で語り合える友人を作ってください。

これからの学生生活では、何かと壁にぶつかって、悩んだり、途方にくれてしまうこともあるかもしれません。そうしたときに、やはり支えになってくれるのは、気の置けない友人なんですね。大学時代に1人でもそうしたかけがえのない友人を作ることができれば、そのことは、もしかしたら学業よりもはるかに大事なことだと言ってよいかもしれません。ちなみに友人関係に立場や年齢など関係がないので、もし可能であれば、私もその候補の1人にあげてもらえると嬉しいです。

最後に、身心の健康を第一にして、これからの大学生活が楽しくて、充実したものになることをお祈りいたします。

野村容康

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