岡部ゼミ
<2012年、Microsoft本社で役員を前にプレゼン>

12月20日、品川にあるマイクロソフト本社で、「マイクロソフトのiPad追撃戦略」というテ―マで、マイクロソフトの執行役員を含む経営幹部社員4名を前に、岡部ゼミ3年生の4グループがプレゼンを行った。プレゼンは日本語で行い、本学の学生2名(英語学科の中村君と国際教養学部の渋谷さん)がプレゼン内容と質疑応答を通訳した。以下は各グループのプレゼン内容と質問である。

私達は主に行動経済学を用い提案しました。Windows 8を搭載したタブレットは優れているため、一度消費者の選択肢に入れば、購入者が増えると考え、マインドシェアの獲得を目標とした。そこでターゲットをノートPCからタブレットへの乗り換えユーザー(上位)とライトユーザー(下位)に絞り、各戦略で売り出そうと考えた。タブレット市場を上位、下位と分化させることで激化させ、将来的には他メーカーからのライセンスと自社製ハードを利益の二本柱としていくのが、私達の戦略である。マイクロソフトからの質問はOfficeというマイクロソフト最大の強みを削る理由と代わりとなる強みは何か。マイクロソフトがハードウェア市場に参入する際の他メーカーへの配慮はどうするのか等があった。(文責:石山裕二)

私達はマイクロソフトをより身近で顔が見える企業へ変革するために、Microsoft cafeを提案した。マイクロソフトの持つ革新的な技術をより多くの人々に感じてほしいと願ったからである。cafeでは、顧客がマイクロソフトの商品やサービスのアイデアを自由に投稿できるシステムMicrosoft ideaをWindows 8上に導入し、顧客に寄り添ったサービスを展開することで、身近な企業へとイメージ転換を図ろうと考えた。質疑応答では、自社でcafeを出店する意味は何か。ターゲット層・出店予定数や具体的な場所はどう考えているのかなどがあった。(文責:高原優子)

全世代の人の“生活の一部”となるタブレットをコンセプトに、私たちは「Coloris(クロリ)」という新しい情報サービスを提案した。このサービスでは、利用者の趣味・嗜好に合った情報を提供する“情報配信機能”とマイクロソフトの強みであるKinectの技術を活用した、より高性能な“画像認識機能”の2点が可能になる。このサービスを最大限に活用するために、タブレットだけでなく画面を折り畳むことでスマートフォンとしての役割も持つ、1台2役として売り出す。それにより、新たな価値を生み出し、消費者に新たな選択肢をもたらそうと考えた。マイクロソフト側から、高齢者へのアプローチ方法はどうするのか。このサービスはマイクロソフトでなくてもいいのではないのかという質問をいただいた。(文責:酒井友香里)

私たちはWindows 8 タブレットを最も必要とするであろうビジネスマンを主要ターゲットに定め、販売戦略を立てた。Windows 8 タブレットを知ってもらう認知段階のPRとしては、主要駅の広告ジャックとWindows ショップのオープン、その後は欲しいという欲求につなげるためのWindows タブレットレンタルシステムを提案した。また、これまでは入手し得なかった情報を顧客管理に活かし、長期的にお客様との関係を築き、より顔の見える企業へと変革していくことが大切なのではないか、という想いを伝えた。マイクロソフト側から、BtoBへの戦略はどうするのか。実際にこのようなシステムがあれば使いたいかという質問があった。(文責:倉持有里)

このように質問や疑問が提示されたということは、もちろんまだまだ不十分なプランである。しかし、今回はインナー大会(プレゼンの全国大会)で決勝まで勝ち残ったチームがあったため実質の準備期間が1カ月余りと短く、さらに分析にはITの専門分野の知識が必要なため、ゼミ生はかなり苦労したと思う。事実プレゼンの1週間前からほとんど寝てないと言っていた。

マイクロソフト本社から品川駅までの帰り道ゼミ生達から「あ〜ゼミが終わってしまった。」「これから何をすればいいの。」と嘆いている言葉が出たが、就活をやれと言いたい。仲間たちと過ごした充実した時間の思い出を胸に抱いて。

最後にマイクロソフトのカンさん、新保さん、高垣さん、松田さんにお忙しい中ご協力を頂いたことに感謝を申し上げる。特に松田さんには様々な御配慮をいただき厚くお礼を申し上げたい。

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