犬井ゼミナール 夏合宿2010 in 北海道 本文へジャンプ
活動報告

経済地理学研究室(犬井ゼミ)3年生(19名参加)の夏合宿が2012年8月1日〜5日までの5日間、長野県茅野市を中心に行われました。

 

犬井ゼミでは毎年春と夏の2回、宿泊をともなった実践的な合宿プログラムを行っています。

 

今年の夏合宿は、「グリーンツーリズム」に焦点を当て、実際にそのプログラムに参加することで、今後の持続可能な農村の実現に向け た「グリーンツーリズム」の現状と課題について学ぶことを目的にしました。

 

 
鷹山ファミリー牧場で記念写真

 


第1日(8/1)  鷹山ファミリー牧場での酪農実習
早朝、獨協大学に集合したゼミ生たちは、チャーターしたバスで一路、長野県茅野市に向かいました。

 

途中、数日前にあった記録的な集中豪雨の影響で、白樺湖に通じる道路の一部が崩落し、大型バスが通行できないというハプニングにも見舞われ ました。そのため、予定よりも遅れて、最初の実習場所である「鷹山ファミリー牧場」に到着しました。

 

ゼミ生たちは早速、用意したつなぎに着替え、長靴に履き替えると、同牧場が企画する酪農実習に臨みました。

 

担当者からていねいな説明を受けながら、乳牛のブラッシングや、搾乳、小動物の散歩などを体験しました。搾乳をするのは初めてというゼミ生がほとんどで、おそるおそる牛に近づく姿が印象的でした。

 

今回の合宿の宿泊先で、グリーンツーリズムの提携ホテルにもなっている「ホテル晴明荘」(長野県茅野市)に到着。夕食後、翌日から参加する農家体験プログラム「ほっとステイ(R)ちの」 副代表の伊藤氏を招き、ゼミ生対象に詳しいレクチャーを頂きました。

 

※「ほっとステイ」は商標登録

 

[写真:搾乳に挑戦するゼミ生たち]

 


第2日(8/2) 「ほっとステイ(R)ちの」1日目
今回の目的の一つである「グリーンツーリズム体験」として、この日から2日間、前述の「ほっとステイ(R)ちの」に参加。3 つの班に分かれて、実際の農家に入りながら、農作業や聞き取り調査などを行いました。

 

「ほっとステイ(R)」は、長野県旧武石村(現・上田市)の有志らが中心となってはじめた日帰り農村体験プログラムで、運営する「長野県ほっとステイ協会」には6地区が加盟しています。今回参加した「ほっとステイ(R)ちの」もその一つです。

 

この日は、茅野市内の3農家にゼミ生たちが入り、農作業や収穫を手伝いました。ゼミ生たちは全員が昼食を持参しましたが、農家によっては、取れたての野菜や料理が たくさん振る舞われ、お弁当を食べられないくらいのもてなしを受けた班もありました。

 

午後、再集結したゼミ生たちは、茅野市内にある「尖石遺跡」に隣接した「茅野市尖石縄文考古館」で館長からレクチャーを頂きました。縄文のビーナス≠ニよばれる国宝の土偶を間近に見ることができ、 この地域の特徴と見聞を深めることができました。

 

 

 

 

 

[写真:農作業を手伝うゼミ生たち]

 

 

 

 [写真:尖石縄文考古館で館長から説明を受ける様子と、縄文人になりきったゼミ生たち]

 


第3日(8/3)  「ほっとステイ(R)ちの」2日目
この日も、前日に引き続き、「ほっとステイR)ちの」のプログラムに参加 しました。3班とも、前日とは異なる農家に入り、農作業などを手伝いました。

 

午後は、茅野市糸萱地区にある公民館で、「ほっとステイ(R)ちの」代表の宮坂氏、副代表の伊藤 氏・湯田坂氏、そしてホテル晴明荘から両角氏の4氏にご出席いただき、日帰り農村プログラムがはじまった経緯や 、観光的な側面からみた今後の発展性などについて、くわしいお話を聞きました。

 

レクチャーは学生らによる質疑も含め、2時間を超えるものとなり、充実したものになりました。

 

[写真:PowerPointを使ったレクチャー]

 


第4日(8/4) 森林体験プログラム
この日は、茅野市に隣接する原村にある「八ヶ岳中央農業実践大学校」で、 林業体験プログラムに参加しました。

 

まず、学生たちは2つの班に分かれて、森林伐採と炭焼きの2つをそれぞれ 午前・午後で体験しました。

 

森林伐採では、もともとあったカラ松林を中心とした針葉樹の純林から、ミズナラなどの広葉樹を加えた混交林に変えるため、カラ松の密度を減らす作業を手伝いました。

 

ゼミ生たちはチェーンソーとのこぎりを使いながら、木の伐採と枝打ち、さらには炭焼き用に丸太を細かく裁断する作業を行いました。

 

また、炭焼きでは、伐採された丸太を細かく薪割りするとともに、火入れしたかまどの火加減を調整しました。

 

炭焼きはこの日では終わらず、実践大学校の職員の方と、一部のゼミ生たちが残り、翌朝3時すぎまでかかって、ようやく炭が完成しました。

 

 

          
         
   
                

[写真:チェーンソーを使った伐採と、薪割りの様子]

 

 

4泊5日のゼミ合宿はこうして無事、終了しました。

 

獨協大学内にある実習用水田で、田植えから収穫までを実践してきているゼミナールとはいえ、実際の農家で作業を体験したり、伐採作業など携わる機会は、そう多くはありません。

 

今回の経験は、今後の「グリーンツーリズム」を考えていく上、より多くの気づき≠提供してくれました。

 

最後に、本研究室の5日間の活動に多大なるご理解・ご協力をいただいたすべての皆様に、深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

 TOP  Copyright (C): 1996-2012 INUI Tadashi, All Rights Reserved.