岡部ゼミ
<2016年、日本マクドナルドプレゼン>
 2016年12月9日 私たちは新宿にある日本マクドナルド本社でカサノバ社長や下平副社長を前に日本マクドナルドが今後成長していくための企業戦略についてプレゼンを行いました。
実施したアンケート調査から顧客が思うマクドナルドの課題を発見しました。 「食品の安全性」「店内の清潔感」「サービス品質」を3方向からアプローチし 国内外の学術論文を参考にしながら、課題に対する解決策を創り上げました。
以下がその詳細な内容となります。

「食品の安全性」
私たちはマクドナルドの食の安全性に対する調査を行った。その結果、食品の安心・安全への取り組みは日本の外食産業の中でも高い水準であることがわかった。しかしながら、顧客の意識に関する調査を狩野モデルで行った結果では、安全性に対する評価は低いものであった。つまり、マクドナルドが行っている取り組みと顧客の認知との間にギャップがあることが理解できる。そのため、私たちは食の安全性に関する顧客の認知を向上させるための提案を行った。  提案内容としては、消費者が持つ食品の安全性に対する様々な疑問に、カサノバ社長が直接答えるという内容の動画を、来店者に向けて配信するというものである。各店舗の全席にNFCタグを内蔵したステッカーを張ることによって、来店者はスマホをかざすだけで動画を見ることができ、SNSを介した拡散により認知を促せることができると考えた。この提案に対し、カサノバ社長からお褒めのお言葉を頂き、顧客に安心・安全な商品をお届けすることへの意識の高さを実感した。

「店内の清潔感」
狩野モデルの結果より、清潔がマクドナルドの機会点として挙げられた。現在マクドナルドでは、マニュアルに沿った清掃を行っているが、時間帯によって清掃の行き届いていない箇所が存在する。そう言った箇所を、顧客の目で調査してもらう必要があると考え、「Clean for you」の導入を提案した。提案内容は、マクドナルドが提供するアンケートアプリ「KODO」に清潔感に特化した新機能を追加することで、現在のKODOと異なる「フィードバックの速度」を実現することができると考えた。具体的には、顧客が店舗を調査し、その場でフィードバックを行うことで、従業員に対し的確な清掃ポイントを可視化させることができる。つまり、Clean for youの導入により、清掃ノウハウやマニュアルを最大限有効活用することができると考えた。  上記の提案に対し、清潔さに対して力を入れている下平副社長から、提案の必要性とそれに伴うビジネスの難しさを実践的な面からの視点でご指摘いただき、大変貴重な経験となった。

「サービス品質」
利用頻度の高い顧客ほど接客に対し満足を感じていないという調査結果に基づき、クルーのサービス品質の向上を目的とした提案を行った。顧客がクルーからサービスを受けた際に認知するサービス品質には2つの種類が存在する。企業の制度やマニュアルによって左右される提供品質と、クルーのその場での感情によって左右される知覚品質である。現在の日本マクドナルドを調査したところ、提供品質への取り組みは外食産業の中でもトップクラスであり、徹底されたマニュアルが構築されていることがわかった。そこで私たちは知覚品質に着目し、知覚品質を低下させる原因となる「コンタクトストレス」について、その対応策となるトレーニング方法を提案した。「コンタクトストレス」軽減のためのマニュアルを本部が設定することで、幅広い顧客層への柔軟な対応がこの鵜になることが見込めると考えた。下平副社長からも非常に勉強になるというお言葉をいただきくことができた。


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