犬井ゼミナール 春合宿2010 in 小笠原 本文へジャンプ
活動報告

 2010年3月14〜19日。ゼミ合宿の舞台は、固有動植物の宝庫として東洋のガラパゴスとよばれる小笠原諸島です。ゼミ生たちはこれまでの講義で、犬井教授から世界各地におけるエコツーリズムの取り組みについて学んできました。今回の合宿では、実際にエコツーリズムを体験することで、自然環境の大切さや素晴らしさを実感するとともに、小笠原におけるエコツーリズムの現状や課題について現地のツアーガイドや役場等への聞き取り調査を実施し、その結果を各々レポートにまとめました。今回参加した新3年生の諸君にとっては、初めての合宿と成りましたが、各々かけがえのない想い出や友人との絆を一層強いものにできたようです。宿のみなさんをはじめ、お世話になったガイドの方々に心より感謝申し上げます。
 

3月14日a.m.10:00(東京竹芝桟橋) 小笠原諸島父島へ向けて約26時間の船旅に出発です。
    
 初めての合宿みんなテンション上がってます。  竹芝―父島を結ぶおがさわら丸、6日に1便運行。

   
 間もなく小笠原、沖合でクジラを見るため甲板へ。 15日a.m.11:30、父島到着。船のお出迎えです。

15日p.m.00:30 父島扇浦地区のホテル ビーチ・コマ到着。これから3日間お世話になります。
      
   ビーチ・コマさん。とても快適でした。       しばし自由散策、先生は有志4名とランニングへ。

   
残ったみんなで記念撮影、足元には犬井ゼミの文字が。 藻屑ガニ獲ったどー、カニはこの後リリース。

  
先住民にちなんでつけられた”コペペ海岸”とても   お待ちかね島の食材を使った夕食です。コックさ
きれいな海岸です。                    ん美味しい食事をありがとう。(写真は島寿司)

15日p.m.6:30  ナイトツアーへ出発
  
ナイトツアーガイド”マルベリー”のみなさん。    天然記念物”オガサワラオオコウモリ”夜行性です。

  
日中は森の中で生活。                  ブドウのようにかたまって眠ることも。 
             (注:写真は左右とも小笠原ビジターセンタ―で撮影) 

  
暗闇に緑の光をはなつキノコ ”グリーンペペ”    天然記念物”ムラサキオカヤドカリ”食用として持                                ち込まれたアフリカマイマイ(陸貝)の殻を利用。

曇り空のため星の観察はできませんでしたが、とっても楽しいあっという間の2時間でした。マルベリーさん、ありがとうございました。                              

16日a.m.9:30 ホエールウォッチング&無人島ツアーに出発
  
今回お世話になったCoral Seaさんのグラスボート  酔い止めも飲んだし、いよいよ出発します。

  
港を出ること20分、”野生のイルカ”に遭遇 。       手を伸ばせば届きそう。

  
前方にクジラの”ブロー(噴気)”を確認。      目を凝らしていると”ザトウクジラ(尾ビレ)”が出現。

・ブリーチは見られませんでしたが、この後1時間ほどザトウクジラを観察し、その大きさを実感しつつ兄島(無人島)に上陸、ランチタイムです。

   
海を見ながらの昼食。                   綺麗な海とカラフルなサカナ。

  
  サカナと一緒に泳ぎます。                   犬井先生も泳ぎます。

  
 サカナの群れに囲まれて、大興奮。        海面に浮かぶ物体の正体はは、ウミガメでした。

   
第二次大戦中に沈没した”濱江丸”、当初は湾の入り口にあったが、1960年のチリ津波により約2km流されて現在の月浦に。ほかにも小笠原には、第二次世界大戦の戦跡が数多く残こされていました。
p.m.16:30 帰港。

17日a.m.9:30 亜熱帯地域の自然観察&地域調査
 宿から徒歩で30分ほどの亜熱帯農業センターへ向けって出発です。センターまでの移動中も、亜熱帯地域の植生や土壌について犬井教授が実物を示しながら色々なことを教えてくれます。
     
      温帯の竹と異なり密集して生えるのが、熱帯・亜熱帯の竹の特徴です。

 
”絞殺しの木”蔦を絡ませて木を枯らすそうです。  熱帯性の土壌”ラトソル”鉄分は多いが貧栄養土。

  
 ココヤシ(左)やマニラヤシ(右)など小笠原には、沢山のヤシ類が自生している。

  
小笠原の固有生物を脅かすとして駆除の対象となっているグリーンアノール(左)と捕獲用の罠(右)
・人間の無責任な行動が、固有種・外来種問わず生態系を傷つける。

  
亜熱帯農業センター(左)や小笠原ビジターセンター(右、左下)にて小笠原について学習。小笠原諸島は一度も大陸とつながったことのない”海洋島”であることか島独自の進化を遂げた固有種が多い。

  
父島でみられる特殊な安山岩の一種である”ボニナイト(無人岩)”マグネシウムの含有率が高い。
(右)は大神山神社展望台付近のボニナイト。

  
 上記展望台からの眺望(左)と展望台周辺に自生する”サイザルアサ”。中央の木のように見えるのはサイザルアサの花で、犬井教授によれば花が咲くのは大変珍しいとのこと。

  
アオウミガメ(左)とウメイロモドキ(右)、小笠原水産センターでは、資源保護や養殖漁業の研究を行っている。

   
  ”アカバの歯みがき”歯ブラシを顔の前にいれるとアカバが口を開く。

18日p.m.2:00 竹芝桟橋に向け出向。最後まで感動的です。
  
     見送りに来た人たち。               ”善くん”も見送りに来てくれました。

  
 ”航海安全・皆再開”を願って、太鼓の演奏。    最後は船でのお見送り、感動的でした。

19日p.m.3:30定刻通り東京竹芝桟橋到着、けが人もなく合宿を終えることができました。
26時間の航海は長いけど、また来たくなる小笠原でした。

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